腫瘍免疫と免疫チェックポイント阻害薬の将来展望

腫瘍免疫関連の医療関係者です。主に癌や免疫などの研究に従事しています。近親者を癌でなくして依頼、研究を進めています。様々な癌における将来展望、現時点での方向性などを研究者観点で書いていきます。主に自分の忘備録ですが、癌と向き合っている方々への情報発信の場となればいいなと思っています。このブログで取り上げている内容はまだ日本で治療を受けることが出来ないものなども含まれますのであくまで今後の展望を見る、またはニュースとしてご覧になってもらえればと思います。

2020-02-05から1日間の記事一覧

Pembrolizumab成功の陰にLemvima(エーザイ)あり

Pembrolizumabが安定的に色々な癌腫で成功を納めている。 そのパートナーとしてのエーザイのLemvimaも評価を高めている。 肝細胞癌や子宮内膜癌においてPembrolizumab+Lenvatinib(Lenvima)が成功に繋がっていそうだ。 lemvimaはマルチキナーゼ阻害剤で、…

アデノシン代謝に関わるCD73阻害とA2AR阻害により免疫チェックポイント阻害薬を効きやすくする可能性

腫瘍代謝におけるアデノシン代謝はもともと自分の研究テーマにも沿っていたのでマークしていた。このアデノシン代謝に関わる腫瘍細胞の表面分子としてCD39やCD73に着目をしていたが、その抗CD73抗体や、CD73によるATPの脱リン酸化によって生じるアデノシンの…