向かい風の中、肺癌治療に風穴を開けられるか?ブリストル・マイヤーズの次の手は?
先日取り上げたが、肺癌治療における免疫療法ののろしを上げて礎を守り通していた「オプジーボ(nivolumab)」も、現時点では「キートルーダ(Pembrolizumab)」に絶対王者の座を奪われてしまっている。
巻き返しを図るオプジーボは、現在の肺癌治療におけるフロントラインの周回遅れを取り戻そうと躍起になっている。
その点で期待されている「ヤーボイ(Ipilimumab)」+「オプジーボ(Nivolumab)」の併用療法で現在の治療体系に風穴を開けようとしている。
しかし、現状としてはかなり向かい風のようだ。
前回取り上げた記事、
でも書いたが、EUでは試験内容の不備を指摘され申請を却下されている。
残す所は、FDAでの申請が受理されて適応取得となるかどうかだ。
また別の記事でも記載があったが、
現状としては苦戦している状態だが、「まだ手はある」というエコノミストの見立て。
どうも別の試験で9LAという試験も動いている様子。
どのような試験か調べてみたがpress releaseしか見当たらず。
「ヤーボイ(Ipilimumab)」+「オプジーボ(Nivolumab)」に化学療法を併用するというデザインのようだ。しかも化学療法は2サイクル。
それでよい傾向が示唆されているようだ。
まだ国際学会などではお目にかかれていないので、今年のどこかの学会で発表される予定なのか?
ただ現状として、今の治療体系の薬剤と比較しているわけではないので、かなり良好な結果が出なければ巻き返しは困難だろう。
個人的には、本庶先生が手掛けた日本の「抗PD-1抗体」の復権を期待したい。
「ヤーボイ(Ipilimumab)」+「オプジーボ(Nivolumab)」